190816「アルキメデスの大戦」
またまた、戦争をテーマにした映画です。漫画が原作だそうですがそれなりに注目を浴びたのでしょう。わかりやすいといえばわかりやすい映画だと思います。
どちらかというと、日本映画の方がわかりやすくて好きですが、あまりハラハラドキドキしないのも事実です。映画に何を求めるかは人それぞれですが、ハラハラドキドキ感は結構大事だと思いますが、この映画ではあまり感じなかったなぁ。
それは感性の問題と言えばそれまでですが、シナリオとか役者の演技とかいろいろな見方ができるはずですが、残念ながら私はハラハラドキドキ感が感じられない作品でした。
そういう映画ではないよと言われればそれまでですが・・・。
もう時期的にネタバレしても良い頃だと思いますので、やはり原作に無理があるのでしょう・・・。天才数学者に戦艦大和の設計図を書かせて、それを積算させるのはちょっと無理。積算資料が無いから鉄の使用量から戦艦の建造費を求めて予算が過少だと証明させる。他に天才数学者にできることは無かったのかと言いたい。
もっと、ダメなのは誰も自国が負けると思って戦争はしない。ましてや軍人が負けたときの象徴として、戦艦大和が撃沈されて国民が負けを悟ることなどは戦後生まれの原作者のこじ付けに過ぎない。したがって漫画はともかく、映画化すべき作品とは、はなはだ疑問に思う。そしてこの映画を見た自分も少し情けない。
戦争を後から批判することはよくあることです。それは朝日新聞が戦争に協力記事を散々書いておきながら、実は戦争には反対だったと戦後に言うのと同じことです。朝日の記者にしてみれば日本中の新聞が戦争中は同じように軍部の言いなりの記事を書いたと言うかもしれないませんが、石橋湛山が主幹だった東洋経済はどうだったか?よくよく自分たちのルーツをよく研究してみれば、天声人語などというコラム名は恥ずかしいと思わないかぁ・・・。
教訓:後だしじゃんけんはずるだというのは誰でもわかる。